-放浪腐女発酵観察日記- ブログ版

オタな海外放浪貧乏旅行者の腐女子覚醒日記。SF,ロボット、天文好きな皆既日食ハンターの筈が、ある日うっかり腐海に墜落。やおい免疫あったが仇のBL大発症。急遽、隔離病棟設置。こちら腐れ外道blog。 ダダ漏れ萌えと、オタク独り語り、阿呆バックパッカー海外貧乏旅行バカ話しか御座いませんが、お暇ならごゆるりと(^_^;)  ★はてなダイアリーがメイン。こちら同記事の予備です(๑╹◡╹๑) http://d.hatena.ne.jp/kokuriko-fufu/

さようなら、レイ・ブラッドベリ

kokuriko-fufu2012-06-07


さようなら、レイ・ブラッドベリ



火星年代記、たんぽぽのお酒、太陽の黄金の林檎、
10月はたそがれの国 、何かが道をやってくる‥‥。


私は彼の良い読者ではなかったけれど、彼の小説の題名をつぶやくだけで、まな裏に浮かぶ風景がある。火星の赤い砂漠。黄金の花に埋め尽くされた草原。宵闇へと誘う一本の道。未来へ過去へ次元を越え吹き渡る透明な風。おそらく、私の年代では、萩尾望都さん竹宮恵子さんら、少女漫画24年組の作品から、彼の小説に触れた人も多かったのではと思う。

ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫)

ウは宇宙船のウ【新版】 (創元SF文庫)

SF小説の巨匠、レイ・ブラッドベリ氏死去
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120607/amr12060700140000-n1.htm
 AP通信などによると、SF小説の古典的名作「華氏451度」などで有名な米国のSF小説の巨匠、レイ・ブラッドベリ氏が5日夜、ロサンゼルスで死去した。91歳だった。ブラッドベリ氏の娘アレクサンドラさんが6日、明らかにした。死因は不明だが、長く闘病生活を送っていた。
グッド・バイ、レイ・ブラッドベリ
http://jp.techcrunch.com/archives/20120606goodbye-ray-bradbury/
作家レイ・ブラッドベリが今日(米国時間6/6)、ロサンゼルスで亡くなった。91歳だった。インターネット以前の時代に属するブラッドベリの小説は、最初のスターウォーズ映画で予感された重苦しい未来と金線細工で繊細につむがれた前世紀の希望と夢の中間に位置する一つの頂点だ。彼を読むのは深い洞窟の奥に書かれた物語を読むように難解で、真実で、不思議な体験である。
wiki
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89%E3%83%99%E3%83%AA

ウは宇宙船のウ (小学館文庫)

ウは宇宙船のウ (小学館文庫)

私も彼の作品と知って触れたのは萩尾望都さんのこの漫画が初めて。でも、この一編を読んで、ふと思い出した幼年期のトラウマ‥‥。テレビから流れていたドラマ。のどかな午後。美しい草原。けれど、その土の下には女の人が埋められてる。苦しそうなうめき声。その気配に気がついた犬が掘り返そうとしても、誰か男が追い払ってしまう。誰にも気づかれないまま、土の中の女は‥‥。これ、結末まで観れなかっただけに、物凄く怖くて、怖くて、夢に見たくらい忘れられなかったんだけど、ブラッドベリが原作の映画だったの? 

探したらあった! ‥‥これ、だ。後で最後まで観よう。今見ると笑えるかもしんないけど(^0^;)
竹宮惠子SF短篇集 (2) (中公文庫―コミック版)

竹宮惠子SF短篇集 (2) (中公文庫―コミック版)

竹宮恵子さんも、かなり影響を受けてらっしゃるよね。その後、ブラッドベリの小説を何編か読んでみたのだけれど、(彼を源流とした)少女漫画から受けたリフレクションがあまりに眩しくて、期待が膨らみ過ぎてしまっただけに、正直、「とても面白い」とは思えなかった。この世界ならば、既に知っていると。翻訳の問題もあったかも知れないけれど、先に影響された作品に多く触れてしまっていたために、既に「古典」の風格になってしまっていたというか。
火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)

火星年代記 (ハヤカワ文庫SF)

だから、私は彼のファンとは言いがたいのだけれど、彼の子供たち(漫画家に限らず彼のファンの作家)の作品を山ほど読んで育ってきたわけで。その子供たちが愛し、口にする「ブラッドベリ」の響きにずっと憧れてきた気がする。間接的ファンというか孫ファンっていうのか。その偉大さを語り継がれて育ってきたけど、実際の彼を肌身に知る世代ではない。それだけに一族の長、伝説の始祖たる曾祖父の死を告げられたような気持ちかな。
スター・レッド (小学館文庫)

スター・レッド (小学館文庫)

そんな半端なファンだけど、久しぶりに読み返してみよう。年齢を経て古典が味わい深くなるように、今なら、その魅力が直に判るような気もする。再び出会うために、今は小さく呟こう。さようなら、レイ・ブラッドベリ
何かが道をやってくる (創元SF文庫)

何かが道をやってくる (創元SF文庫)



10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

10月はたそがれの国 (創元SF文庫)