Sweet pool プレイ感想 序
「海なんて、こんなもんさ。ちょっと大きな水溜りだ。」
或いは『グリーン・レクイエム』の思い出
一枚も風呂敷を畳まないまま、また広げるか、俺ってば(-""-;) って、もう書きたいネタが溜まり過ぎて何から書いていいのか判らなくなったので、キチメガだけでなく片っ端から参ります、失礼。m(_ _;)m
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『咎狗の血』に続くNitro+CHiRALのBLゲーム、『sweet pool』をプレイしてみました。細かい感想はまた後になると思うのですが、ざっと初見の印象をメモφ(..)しておきたく(;^_^A はい、PCゲームとして結構短めとはいえ、3日もかからずプレイ完了。前作『咎狗の血』は、1年以上もコンプリートできなかったのに。
『sweet pool』 Nitro+CHiRAL公式サイト
「愛でもなく 恋でもなく。もっとずっと、深く重い‥‥」
DEMOを見た時から、こりゃ、ボーイズラブというより、正統派やおいか?!と、古いやおい世代としてドキワクでございましたが、うん、なんというか、深いというより重いというより、‥‥痛々しかった。うん、痛々しい。こ、こ、このテーマを、BLで?!(◎_◎;)“と慄きつつも、いや、だからこそBLなのかも‥‥といろいろ動揺しましたっす。スレッカラシのババアなもんでミモフタモなく言ってしまうと、これは思春期の女の子から見た、“性”‥‥いや、もっとアカラサマに、生理と妊娠、出産(への憧れと恐怖)の物語ではないだろうか?
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で、なぜこの物語のタイトルが、『sweet pool』、甘い水溜り(?)なのか? って思いませんでしたか。確かに、王道ルートのラストで、プールのシーンは出てくるのですが、それもかっなり唐突な感じがするのよね。それまで、プール描いた背景どころか、ふたりが屋上から光を反射する水面を眺めてた‥‥なんて描写(入れておくべきだよな)どころかプールがあるって記述もなかったように思うし(少なくとも印象に残るほどの描写がない)。それなのに、なぜタイトルになっちゃうのか? ムックのメイキング話や雑誌のインタビュー等で作者さん自身が何か語ってらしたかどうか全く知らないんだけれど。
‥‥‥‥でも、なんだか、私は勝手に納得してしまったのだよ。そうか、プール。大きな水たまり。
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すみません、勝手な暴走(笑)‥‥でも、思い込みで、感想続けちゃいます(´¬`*)
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これ、『グリーン・レクイエム』ラスト、ヒロインに恋してた青年の台詞なんだけど。この“水溜り”と、『sweet pool』の“プール”って、多分同じ意味合いで使われてるんじゃないかと。今、手元に本がないので、『グリーン・レクイエム』の台詞はうろ覚えなんだけど、「命は川。親から子へ、子から孫へと流れる、いつか辿り着く海へ。‥‥わたしが注ぎ込む海が」とか。この作品のなかでの「海」って、生物が、あらゆる命の流れが帰るべき故郷っていう意味合いなんだよね。
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えっと、何が言いたいのかってーと(゚д゚;)
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多分、それが「グリーンレクイエム」の恋。「Sweet pool」は‥‥、そこから、また違う展開を見せるから、少し驚いたな。とても思春期的な解釈ではあるけれど。「鬼畜眼鏡」もファンディスクではああいう結末もあったしな(笑) 昭和から平成へ、やおいからBLへ、幾度も先達と同じ道を通りながらも、女の子達は少しづつ変化してるんだろう。
グリーンレクイエム作中に、中原中也の詩の引用があったな。
海にいるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にいるのは、
あれは、波ばかり。
曇った北海の空の下
波はところどころ歯をむいて、
空を呪っているのです。
いつはてるとも知れない呪。
海にいるのは、
あれは人魚ではないのです。
海にいるのは、
あれは、波ばかり。 (中原中也『北の海』)
モラヴェッツの演奏
http://www.youtube.com/watch?v=08HDgXx64_s こちらも素敵
作中「緑の鎮魂歌」のモデルになったのは、ショパンの夜想曲 作品9の1. ラジオドラマの為に作られた羽田健太郎さんのピアノ曲も、聞いていると心もってかれそうなくらい好き。