-放浪腐女発酵観察日記- ブログ版

オタな海外放浪貧乏旅行者の腐女子覚醒日記。SF,ロボット、天文好きな皆既日食ハンターの筈が、ある日うっかり腐海に墜落。やおい免疫あったが仇のBL大発症。急遽、隔離病棟設置。こちら腐れ外道blog。 ダダ漏れ萌えと、オタク独り語り、阿呆バックパッカー海外貧乏旅行バカ話しか御座いませんが、お暇ならごゆるりと(^_^;)  ★はてなダイアリーがメイン。こちら同記事の予備です(๑╹◡╹๑) http://d.hatena.ne.jp/kokuriko-fufu/

侘び寂び萌え! 「見立て」、「吹き寄せ」、そして「名乗り」。

侘び寂び萌え!

「見立て」、「吹き寄せ」、そして「名乗り」。

      2008年11月20日の記事が消えていた為、再掲します

 

今日は、萌えってなによ?  とかって語ってみようかと‥‥大上段に振りかぶって大丈夫かオレ(笑) いや、あくまでも私にとって、なんですが(^-^;;;;

実は一度別サイトの日記で書いたネタなのですが、あの時、私はただの<オタク>だった。腐女子として目覚めた今、半可なりに改めて考察してみようかと(笑)

いや、最近、エチャとか参加させて頂くとつくづく感動するんだもの。その‥‥連綿と続く腐女子の…いえ、日本人の美意識と遊び上手な血脈にw

いろんな萌えがあるでしょ?

で、色々自分で萌えてみて、他のかたの萌えを見せて貰っていると、萌えって、「見立て」だなぁ‥‥って思ったの。 BL自体も、女性の理想とするところの恋愛を、男性同士という“ありえない”関係性の上に見立てて妄想するって手法の一つで、決して現実のゲイの関係ぢゃないし。そのBLジャンルの中にもまた数多く細分化された「見立て」があって、もうすでに技法のひとつちゅうか、お約束となってる「獣化」「女体化」「医者プレイ」とか色々パラレルな遊びがあるわけっすよね(笑)

『何かを別物として見立てて遊ぶ』

……これってさ、ガキのごっこ遊びに毛が生えたに過ぎない幼稚なものと思う大人も多いのかもしれないが‥‥いや。 それは『日本の古い伝統であり、その極めつけの技法』だ…な〜んて主張してた文章を昔どっかで読んだぞ。どこぞのだれだったっけ?

と思い出したら、井上ひさしさんだった。日本語使いの大巨人である。あわわわ。なので、井上氏のやさしくも深い文章をこんな場所に下手糞に引用(乱用だな)するのは心苦しいのですが、ちと「萌え」の為に、無理やり理論武装させてもらいましょう。使ってしまえ、人のフンドシ!(笑)

そうそう、野獣降臨(ノケモノキタリテ) 作者: 野田秀樹 の解説文章でした。

氏が語るに、「見立て」に限らず「吹き寄せ」そして「名乗り」を含めた三大技法は、日本の伝統演劇や江戸期小説でしきりに使われ、鍛え抜かれてきた『究極の技法』であるのだそうだ。

「見立て」

たとえば、さっきのようなパラレル遊び(笑) つまり、ものを別物に見立てることによって、異なる時、空間を出現させ、そこで遊ぶこと。

「吹き寄せ」

連想の働きによって関係のありそうな“もの”をなにからなにまでかき集めること。連想の糸でさまざまな可能世界を縫い合わせ、登場人物は自由にその通路を駆け抜けることが可能となる。

「名乗り」

登場人物たちは、ある可能世界では「甲乙丙」と名乗るが、その世界が別のものに変わると「実はABC」と名前を変える。いくつもの可能世界を成立させる為の必須の手段と。

 

あれっ。 これってさー、難しく語るまでもなく、まさにアニメやマンガで遊ぶときの方法論まさにそのものぢゃないか。つまり、まんま『萌え』の世界。まんま『同人誌』の世界やぁ~!と思いませんか?(爆)

 

当時、鋼の錬金術師 シャンバラを征く者を見た直後に、この井上氏の話を思い出したのですが、あの映画なんか、まさにコレだよね。プロの作品でクオリティーも高い。だけど、手法は同人だったと思う。 登場人物を異世界に住まわせたり、性格や関係性を変えたり、職業、性別年齢設定変えたり、実はなんとかはなんとかだったとか原作に無い話の続きを作ったり、果ては別々の作品の登場人物混ぜたり(ナウシカクシャナが混ざってたよねっw)‥‥まさに同人誌のパロディ(というよりパスティーシュかな)手法。

他にも、キャラを動物やペットにして見るとか、作中でありえないカップル組ませたり、果ては別々の作品の登場人物混ぜたり、自分と絡ませて夢小説書いたり同人活動のバリエは無限。コスプレすら自分を使ったヴァリエーションかと。

そうそう、浮世絵の時代にも、猫化、猫耳付けってあったよね(笑)

役者絵(当時のブロマイドねw)が風紀を乱すと政府から弾圧されて、ご禁制になっちゃったから、カモフラージュの為に役者を猫ฅ(ↀωↀฅ)にした。つまり猫耳は反権力の象徴とも言えるのでは‥‥いや話が逸れる(;^^A

 

現代日本サブカルオタク文化を世界にアピールすべく、「わび・さび・萌え」をキーワードとして、ベネチア・ビエンナーレへ持っていった企画がありましたが、「見立て、吹き寄せ、名のり」オタク文化☆伝統の三種の神器として紹介してもいいんじゃないかなw

「萌え」って、現代日本の退廃文化なぞではなく、日本人の中に脈々として受け継がれてきて、既に遺伝子レベルwで確立されてる技法じゃないのか? (・∀・)

これだけ世界を夢中にさせ、海外進出してくアニメとマンガとゲームってね、古くからの遊び心の伝統の上、その盤石な基礎に高く高く積みあげられてきたからこそのパワーとクオリティーだと思う。日本に居ると当たり前過ぎてなかなか気がつけないけど、本当に。

うん、世界を魅了する文化にも、必ず奥深くに民族の伝統や歴史があるんだと、その国を訪ねてみれば気づくんだ。 それがどんなに新しいジャンルであろうとも。

もちろん殆どの民族文化は、その土地に縛られた魅力しかもたない。けれど、それが異質な文化に、何か別の強く新しいものにぶつかった時、生み出される凄まじい衝撃の火花、その炎の洗礼に耐えて生き残った美が、きっと世界に呼ばれてく。半端な伝統ならそこで潰れて喰われて消えてゆくけど。つまり、何が言いたいかって、腐女子とオタクは、一日にしては成らないのだ。おほほほ。

 

ええ、この井上ひさし氏による野田秀樹氏作の戯曲解説、とても面白いので、ぜひ原文にお当たり下さいませ。一応、かなり乱暴に纏めますと。

「魂の底で暴れ狂っている“なのものか”、それは名づけたり言葉に出来るものではない。それを表現可能にするために、作家は技法という回線を敷き、その“なにものか”を読者の前へと採り出す。われわれは、技法という回線を逆に辿り、作家の魂の底へ降り立つ。」

 “なにものか”“萌え”に、技法パロディ(またはパスティーシュと置き換えると、もっともらしく、アニメマンガ、ゲームの二次創作弁護論にも役に立って頂けそうです。井上さん怒りそうだけど(^-^;;;; 日本文化を深く愉しむためなのだよ、うんw

いや、ちと違うか。“萌え”とパロディは『作家の魂』を知るためではなく、『自分の魂』の底に降り立つ為に、ある気がする、うん。

それは似て非なることなのか、所詮、同じことなのか判らないけれど‥‥多少なりとも自閉的? しかし、その豊かな自閉、つまり妄想を共有できる場(ネット)がある現代は‥‥自閉は自閉に終わらない。二次妄想は、まさにパロディであるゆえに、多くの同好の士をたやすく惹き付け、共有されることが可能なのだ。

 

「技法という言葉を毛嫌いし、「おもしろいけれど、思想の浅さは否めない」 そう語る人は、自分自身に思想が無いからである。作家の思想が技法を選ばせる、という切実な事実を知らないのだ。」(あ、ちょっとここまで引用すると本筋からズレるかな。でもここから、二次創作とオリジナル創作の違い、オリジナルを産む作家の練習母体としての二次創作、オリジナルから独り立ちする二次創作とか、色々考えると面白いんだけど、また別の時にだな(゚∀゚;))

 

んでも、面白い時代になったなぁ。 ネットにSSやイラストの「お題」ってあるでしょ? あれも、短歌とか俳諧ちゅうジャンルがずっ~とやってきたことぢゃないですか。それが今や小説の世界にも広がってる。二次とはいえ小説を書ける人材が沢山いてこそで。エチャだって、即興で素敵な絵が描ける人が大勢いてこそで! こういう遊びが当たり前に成り立つって、すんごい高度な文化だと思うんだよね。まさに、侘び寂び萌え!

‥‥私はお題って‥‥まったく、できないんだけどね。ううう ・゚゚・(>_<;)・゚゚・。 あははは~、またまとまらなくなって来た。遁走 ε=ε=ε=ε= (;^-^)

 

★この動画シリーズ大好きなんだw 腐女子については5:30からどうぞw フランス腐女子の諦念の一言がww

そうだ、蛍の墓は最終兵器だよ・゚・(ノД`)・゚・。身にしみるクロアチア発言。ラ/エリのジョーク破壊力あり過ぎ(-A- ;)  そういえば、先日の「痛いニュース(ノ∀`)」 に、wikiの編集回数ランキング世界比較があって‥‥他に国は上位の大抵が、戦争と政治と宗教項目なんだけれども、日本の場合は殆どがアニメ漫画ゲーム、そしてエロであった……(;^ ^A  いや、こ、これは高度な文明国家だってことなのよ‥‥たぶんおそらく‥‥ヾ(;。ε゚;)ノ゛ 本当の処、真面目な日本人は一杯居るけど、日本で真面目に働いてたら、wikiの編集に時間なんて割いてられないだけ……と思いたい(;^^A

 

 

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